農業革命以降、人間社会は次第に大きく複雑になり、社会秩序を維持している想像上の構造体も精巧になっていった。神話と虚構のおかげで、人々はほとんど誕生の瞬間から、特定の方法で考え、特定の標準に従って行動し、特定のものを望み、特定の規則を守ることを習慣づけられた。こうして彼らは人工的な本能を生み出し、そのお陰で膨大な数の見ず知らずの人同士が効果的に協力できるようになった。この人工的な本能のネットワークのことを「文化」という。

サピエンス全史(上)p.202

ここでいう「文化」を理解するようになったのは、私が40才を過ぎて心理学を学んでからです

大学では情報工学を専攻していたので、教養は必要最低限の単位を取る程度で、真剣に勉強しませんでした

総合大学に在席していたので、教養を学ぶには良い環境にいたのですが、今思い返すと愚かな選択をしたと思っています

a 想像上の秩序は物質的な世界に埋め込まれている

b 想像上の秩序は私たちの欲望を形作る

c 想像上の秩序は共同主観的である

サピエンス全史(上)p.147,148,151

このように、人の思考に影響を与えるものに文化があることを忘れてはいけません