4月になって新しい年度となった会社員の方も多いのではないでしょうか

新年度の環境変化がもたらす悩み

この時期は人の出入りが多く、また組織変更などもあって、仕事の内部環境や外部環境の変化に伴う悩みも多くなる時期です

仕事は人間関係で成り立っている面もあるので、自分の仕事を成し遂げるには周りの人の協力が前提となっていたりします

その前提が環境変化の影響によって崩れると、たちまち悩みとなります

例えば、その協力者が異動となり、自分の仕事ができなくなったり、あるいはその人の仕事を肩代わりしなければならないようなことが起きます

すると、その異動を決めた人や自分の上司などの他者に目が向き、怒りとなります

「自分は何も悪くないのに、異動を決めたあいつが悪い」という「正しい自分」と「悪いあいつ」のような「自他」を区別します

そして、他人への責めという怒りと、それが解消できない自分の苦しみを生みます

諸仏衆生区別なし

諸仏衆生(しょぶつしゅぞう)とは、仏(悟った人)と普通の人々のことをしめす仏教用語です

仏教の教えで「諸仏衆生区別なし」があります

これは「仏もそうでない人々も一枚の布のようなもので、区別なく繋がっている」ということを示しています

このことは「自己中心の考え方を止める」ことにかかわります

「自己」を考えるから、「他」が生まれ、「他」を区別します

この「他と区別する」ことは、苦しみの元凶である貪瞋痴(とんじんち)とつながります

自分にとって良い物と区別するから、良い物を(むさぼりのこと)につながり、

自分にとって悪い物と区別するから、悪い物への(怒りのこと)につながり、

自分にとって関心ない物と区別するから、関心ない物への(無知無明のこと)につながるのです

そしてこの貪瞋痴が自分を苦しめてしまいます

なので「諸仏衆生は一枚の布なので、区別せずにいれば、苦しみから逃れることができますよ」というのが仏教の教えになります

苦しみから逃れるために

冒頭の「「自分は正しい」、「他者が悪い」という区別」は、誰かがそうしなさいと教えたものではなく、自分で決めたことです

その決めたことが、怒りという感情を生み、苦しみとなります

自分で区別したと決めたことなのですから、区別しない選択もできるはずです

そのためにはどうすればいいでしょうか

区別は「他人に目を向ける」ことから始まっています

なので、他人に目を向けることをやめて、自己に目を向けます

それは自分のすばらしさに気づくような自己への向き合い方です

冒頭の例であったなら、「この環境の変化に対して、自分の長所である自分らしさを活かして何かできることはないだろうか」と考えることから始めます

分析が得意な人であるなら、環境の変化が与える影響を見える化して上司に対策実行に必要な協力を得ることを考えます

コミュニケーションが得意な人であるなら、関係者との対話を通じて理解者を増やすようにします

このような自分らしさが光る行動を通して、仕事に必要な人間関係の改善につなげ、環境変化が生む苦しみを解消していきます