幹部対話会でありがちな風景
風土改革の活動の中に、幹部と一般者との対話会というものがあります
例えば、若手の目線から組織風土の改善ポイントを探るため、若手社員を対象とした対話会を開催します
「どこか悪いところはない?」
「何か良い提案はないだろうか?」
という聞き方になるので、聞かれた方から出てくる意見はどうしても
「これがないからできない」
「あそこが悪いからダメだ」
という話になってしまいます
問題解決型アプローチの欠点
仕事柄、顧客が抱えている課題に対してソリューションを提供することを生業としているため、問題解決型のアプローチに慣れきっています
なので、風土改革の取り組みも、問題点や課題に注目してしまいがちです
いわゆる職業病なのですね
この問題解決型のアプローチは、以下の欠点を持っているとある本で読みました(参考文献:健康いきいき職場づくり)
- 組織やそこで働く人々に欠陥があるものとみなす見方に導いてしまう
- 組織に対する愛着を失ってしまう
- メンバー同士の信頼関係を損なう
そもそも若手社員は組織風土改革のプロフェッショナルでもないので、幹部から解決策を求められても答えに窮してしまいます
苦し紛れに解決策をだしたとしても、実現不可能な案となりがちで、案を受けた幹部側も「わかりました。やりましょう」とはなりにくいものです
この問題解決型アプローチはお互いにメリットがないのです
アプリシエイティブ・インクアイアリ
アプリシエイティブ・インクアイアリ(AI)によると、組織の強みやメンバーの成功体験について対話するそうです
問題解決型アプローチより、ポジティブなテーマで社員同士の信頼関係を築く方が、組織風土が改善されるような気がします