田村優さんと中村亮土さんの述懐
あるテレビ番組に出演していた、ラグビーワールドカップ日本代表の田村優さんと中村亮土さんが、「どのようにしてONE TEAMになったか」の質問に対して、はっきりとこれという答えを示しませんでした
中村さんが「あえて言うと」と切り出して「厳しい合宿の苦しさを一緒に体験して、一つになったのかもしれない。ラグビーは1週間に1試合のペースで行うのですが、毎日が試合のように辛く、身体が重かった」と当時の心境を述べていました
また、南アフリカから日本代表に加わったピーター・ラピース・ラブスカフニさんのことについて、田村さんと中村さんは二人とも「彼は凄い」と高評価でした
「ラピースは、チームや誰かのために、常に100%出しきっている。そういう姿を見て、 尊敬するようになった」と言っています
ラブスカフニさんが、発言をするとチームメイトの皆は彼の発言に注目したそうです
共感教育との関係
組織風土改革の施策「共感教育」では、3つの教えがあります
- チームが一丸となって=「ビジョン・目標を浸透させる」
- 選手のみんなが持てる力を最大限に発揮し=「メンバーの自律力を高める」
- お互いに信頼し合いながら=「メンバー間の信頼関係を高める」
この共感教育とONE TEAMの目指すところは同じです
この共感教育と、日本代表のお二人の体験を対比させてみると、ラブスカフニさんの話しは、2と3に関係する話でしょう
そして、チームメイトが彼の影響を受ける場として、合宿があるのだと思います
インタビューでは、1についての話しはありませんでしたが、そもそも日本代表として集められているメンバーなので、ワールドカップで勝利を重ねるという目標を共有していることでしょう
とは言うものの、メンバー一人ひとりの思惑は異なるでしょう
各自の思惑を念頭に置きながら、チームの目標を浸透させることが指揮官ジェイミー・ジョセフさんに求められることなのでしょう
共感教育の 3つの教えは、どれが先という順序はなく、同時並行で進んでおり、当事者のはっきりとした自覚のないままに、いつのまにかONE TEAMになっているということが、二人のインタビューから分かります
そして、ONE TEAMになるために必要なのは、そこにいるメンバーがお互いに影響し合える場の提供が必要なのだということが分かります