フォアフット着地は膝の負担が少ない
スロージョギングは足指の付け根で着地するフォアフット着地です
この着地だと地面から受ける衝撃が少ないと田中先生は言っています
前述のリーバーマンたちの研究によると、かかと着地とフォアフット着地の床反力(床から受ける反発力)を比較し、フォアフットに比べてかかと着地はおよそ3倍も働く力、つまり衝撃が強いことを報告しています(『ネイチャー』2010年)
「ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング」田中 宏暁
このことからフォアフット着地は膝への負担が少ないそうです
スロージョギング中に膝が痛くなったら
膝への負担が少ないと言っても、スロージョギング中に膝が痛くなることがあります
そういうときに私は身体の軸を見直します
田中先生は、身体の軸を以下のように説明しています
頭のてっぺん(頭頂)から足の指の付け根(フォアフット)までを1本の棒のように意識しましょう
これが「軸」となります
「ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング」田中 宏暁
図で説明すると、このようになります
膝が痛くなったら、膝がこの軸より前方に出ていないか確認して、膝の位置を次のようにします
腰の下に膝を置くように意識する
このようにして軸に腰と膝を揃えます
すると次のようなことが出来ます
着地時の地面からの反発力を膝と腰で受ける
反発力を腰と膝の両方で受けることで膝の負担を軽減します
「腰と膝で受けるために軸を揃える」といっても良いでしょう
この感覚が分からないときは、真っ直ぐ立って上にジャンプして、同じ位置に着地して下さい
着地した時の衝撃を膝と腰で受けていると思います
この感覚と同じです
さらに骨盤を前傾にし出尻のようにすると腰での衝撃吸収がし易くなります
これでスロージョギング中の膝の痛みが軽減されます
スロージョギングの姿勢のチェックポイント
このようにスロージョギングは姿勢を良くすると膝の痛みが起きにくく、疲労の起きにくい走り方ができるのではないかと思っています
そこで、姿勢を良くするためのチェックポイントを挙げます
- 軸を保つ
- 骨盤を前傾にする
- 胸をはり背筋を伸ばす
- 顎を上げる
- 上半身はリラックスして腕を振る
軸を保つはこれまで述べたとおりです
骨盤を前傾にすることと胸をはり背筋を伸ばすはセットでチェックします
骨盤を前傾にすることで、大腰筋が伸張して大腿部が前に振り出しやすくなります
胸をはることで肺が広がり、酸素を吸いやすくなります
顎を上げることで気道が広がり、呼吸が楽になります
以上のような姿勢を意識しすぎると身体に力が入ります
そこで上半身はリラックスして腕を振るようにします