二人のランニングコーチが伝えること
スロージョギングを始めて2か月以上がたちました
「田中先生が言っていることはこういうことかな」とランニングフォームを試行錯誤しています
金哲彦さんの著書も読んでみました
金さんがランニング時に意識すべき体の部位は「肩甲骨」、「丹田」、「骨盤」と言っています
金さんはスロージョギングが求めるフォアフット走法を明確に唱えているわけではないので、それに従うことは意味がないかもしれません
それでも「金さんの言っていることはこういうことかな」と考えながら走っています
ところが田中先生や金さんが伝えていることが本当にできているのかの確信を持つことがなかなかできません
それはどうしてでしょうか
人はそれぞれの文脈を持っている
田中先生、金さん、そして私はそれぞれ異なる感覚を持っています
走るという動作ひとつをとってみても、体で感じる感覚が異なるはずです
「骨盤を前傾させる」という感覚もきっと違うと思います
金さんが言っていることはできていると思っても、金さんが骨盤を前傾させたときに金さんがもつ感覚を私は知ることができないので、同じようにすることはできないと思うのです
このように「骨盤を前傾させる」ことに関して、私が持っている感覚や周辺の状況を、金さんが知らない限りは、正しく伝えることができないのです
コーチングに求められること
私が持っている感覚や周辺の状況は、その人の文脈ということができると思います
そのように考えると、コーチに求められることは、①教える相手の文脈を受け取られること、②自分の文脈をきちんと伝えられることが必要でないかと思うのです
優れたコーチという人は、目の前にいる相手の文脈を察して、それに即した教え方ができる人なのでしょう
あるいは、教本やYouTubeを使ったオンライン学習のように、教える相手を目の前にできない場合は、自分の文脈を如何に相手に分かってもらうかが大切で、そのうえで自説を伝えることができる人が優れたコーチなのでしょう