コロナ禍で仕事でもプライベートでもビデオ通話を使う機会が多くなりました

使ってみてメリット、デメリットもわかってきたので、使うときのコツをメモとして残そうと思います

ビデオ通話とは

ここでいうビデオ通話とはインターネットに接続されたパソコンもしくはスマホを使ってお互いの映像を映しながら行う通話のことを言います

スマホ専用のアプリを使ったり、パソコンの場合はアプリもしくはブラウザを使います

ビデオ通話とよく似た言葉でテレビ会議がありますが、テレビ会議は大画面のモニタをもった専用機を使って会議室にあらかじめ設置されているものです

回線も専用に用意されているので、インターネットのように通信が安定せずに画像が乱れるようなことはあまりまりません

ただし設置にはそれなりの費用が必要となります

メリット

ビデオ通話のメリットは「手軽さ」の一言に尽きます

インターネットやスマホアプリが普及しているので、始めるのにかかる手間はほとんどありません

パソコンやスマホが苦手な方でも、知っている人にアドバイスを受ければすぐに始められます

コロナ禍の外出自粛で移動することもままならない世の中で、このビデオ通話は威力を発揮すると思います

デメリット

ビデオ通話を使ってみて気づくことですが、いくつかのデメリットもあります

  1. 目を見て話しができない
  2. ビデオと同期しないことがある
  3. 自分の姿が気になる
  4. 顔を見せたがらない人がいる
  5. 会って話す時と様子が違う

1.は、カメラを覗くと相手の顔が見えないし、相手の顔を見ていると相手にはそっぽを向いているように見られるので、相手の目から様子をうかがいながら話をするということできません

相手の目を見ながら話をする人にはつらいと思います

2.は、通信回線事情によると思いますが、ときどきビデオが止まってしまうと音声とちぐはぐになります

言葉によらないで表情・動作・姿勢などを汲み取るノンバーバル・コミュニケーションを使って意思疎通がしにくくなります

3.は、ビデオ通話でつかうアプリにもよるのですが、相手の表示されいる自分の姿も画面上に現れるアプリだと、自分の姿が気になって会話に集中できないことがあります

4.は、在宅勤務でビデオ通話をつかった会議を開催するときに、自分の姿を見せたがらずにカメラをオフにする人がいるということです

部下の様子を知りたい上司の方は相手の様子がわからないので、他の手段を使って確認する必要があります

「外にいるときの自分」と「うちにいるときの自分」

5.は、在宅勤務の例でありがちなのですが、会社で会って話をするときと在宅勤務のビデオ通話で話すときとテンションが違うというものです

家族がいる中で在宅勤務を行うときは家族の存在が気になって、会社にいるときと同じテンションでいることができないのかもしれません

ところで「自宅でビデオ通話を使って外で会う人と対話する」ということはどういうことでしょうか

人は「外にいるときの自分」とは別に「うちにいるときの自分」というのを持っています

ビデオ通話を使わずに外で会う人と対話をするときは「外にいるときの自分」を使って対話をします

外にいる人はいつも「外にいるときの自分」であるあなたを見ています

自宅でビデオ通話を使って外で会う人と対話をするということは、「外にいるときの自分」と「うちにいるときの自分」を演じなければならないことになります

5.の問題は、こういうところが影響しているのかもしれません

(2020.5.3追記)

日経ビジネスのネット記事で、「外にいるときの自分」と「うちにいるときの自分」に旨く適応できないことをテーマにしたものがありました

なので、私は、一人で自分の部屋にいる時の自分と、公共の場所で他人とともに過ごしている時の自分が、ひとつながりの同じ人間であるという実感を、明確に抱くことができない。だからこそ、自室からテレビ電話経由で他人と対話をしていることに、なかなかうまく適応できないのだと思っている。

Zoomに心を許さない理由 (4ページ目):日経ビジネス電子版

著者である小田嶋隆さんは、「自室にこもっている時の自分と、他人とツルんでいる時の自分はきちんと区画化しないといけない。」と考えておられるようで、このような考えをお持ちの方は、ビデオ通話の中で「うちにいるときの自分」と「外にいるときの自分」を演じることが難しいのだろうと思います

楽しく使うためのコツ

メリット、デメリットもあるビデオ通話ですが、この新しいコミュニケーションを楽しく使うためのコツについてあげてみたいと思います

  1. 相手に設備があるか確認する
  2. 時間制限を設ける
  3. トピックをあらかじめ決める
  4. ビデオ通話がふさわしいか確認する

1.についてですが、手軽なビデオ通話であっても人によっては使える設備がない時もあります

ビデオ通話はそれなりのデータ量が必要となります

スマホしかもっていない人は、自宅でWifiが使える環境がないとパケ死します

ブロードバンド回線に接続したパソコンがあれば、そこで使えるアプリを教えて設定してもらうようにする必要があります

2.は、ビデオ通話が自宅でできる反面、「うちに帰らないといけない」という制約がなくなるため、いつまでもできてしまいます

しかし、上述のとおり、人は「うちにいるときの自分」を持っていますので、いつまでもビデオ通話を続けるわけにはいきません

あらかじめ時間制限を決めたうえでビデオ通話するのがマナーです

3.も2.と同じなのですが、あらかじめ話し合うトピックを決めておくとだらだらと通話をせずに済みますし、そのトピックならビデオ通話より面前で行った方がよいというケースがあることにも気を配った方が良いでしょう

4.についてですが、1対1の通話の場合、ビデオ通話である必要があるか相手の意向を確認した上で行う方がよいと思います

人によっては顔を見せたくなく「この話なら電話でもいいのでは?」と思う人もいます

ビジネスの場面で、男性が女性にビデオ通話するときには気を付けましょう

(2020.5.3追記)

また、デメリットの5.に関わることですが、「うちにいるときの自分」と「外にいるときの自分」を演じることが難しい方もいらっしゃいます

「会社で会っているときと雰囲気が違うなあ」と感じときは、「外にいるときの自分を演じにくいのかな」というさりげない思いやりを捧げて下さい