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「自分の職場でも組織風土改革をやってみたい」と思いになった貴方が経営幹部でしたら、どのようなアプローチがあるでしょうか
社長でしたら、全社の取り組みとして初めてください
事業部長でしたら、ご自身の事業部の取り組みとして初めてください
具体的にはプロジェクト活動として進めることとなるでしょう
プロジェクトの実行責任者を割り当て、運営はスタッフ部門を指名してください
組織風土改革には専門知識が必要となりますので、専業業者や専門のトレーナーを活用すると良いでしょう
経営幹部によるメッセージ
そして大切なことが一つあります
それは貴方自身の言葉で従業員にメッセージを発信することです
「なぜ今までのやり方ではだめなのか」
「新しいやり方に変えることで何が変わるのか」
という二点について、「説得する」のではなく従業員が「共感する」レベルまでのコミュニケーションをとってください
社員の共感を得るためには
「説得する」と「共感する」の違いが分からない方がいるでしょう
例えば、「新しいやり方に変えることで何が変わるのか」について話すときに、「事業が拡大する」とか「経営スピードが上がる」とか「成長する」といったことを話してもほとんど社員の共感は得られません
それはなぜでしょうか
そこで語られている言葉は「社長」とか「事業部長」といった役割が言わせる言葉だからです
その言葉は貴方以外の人がその役割になっても言いそうな言葉であり、貴方個人の言葉ではないからです
聞いている人から見れば、「あの人の本音でなくて、社長という役割に言わされているんだな」と見透かされてしまうのです
それではどうすればいいのでしょうか
共感を得るためには、貴方の体験に基づいて知り得た貴方の信念や価値観に関わるお話をして下さい
貴方の体験に基づいているので、それは紛れもなく貴方だけの言葉であり、貴方の思いです
社長や事業部長としての貴方ではなく、貴方個人の言葉であり、貴方個人の思いです
この言葉を聞いた社員は、貴方の体験を自分の知識や体験に重ね合わせて、「そうだよな」と共感することができるのです
貴方の思いが従業員の共感を得るようになれば、その本気度が全体に伝わり、風土改革のエネルギーとなります