マスタープランの達成度をふりかえる

私の異動で、開発センターでの風土改革から退くこととなりましたが、マスタープランの達成度を振り返っておきます

Step1

まず、Step1の活動です

Step1はコミュニケーション改善を中心とした風土改革ですが、従業員意識調査で、「職場で素直に発言することができる」は30ポイント以上改善し、国内標準値より20ポイントも高くなりました

この実績が評価され、社長表彰を受賞することもできました

この社長表彰を素直に喜べない理由はあるのですが、傾聴を普及させることで「言っても良いのだ」という意識を広げることはでき、Step1は通過し、Step2の段階に移行したと思っています

Step2

社員の「言っても良いのだ」という意識を広げることができたので、様々な対話の機会を設けました

ところが、対話会の中で挙げられる意見の多くが、「職場の問題の原因は(自分ではなく)周囲の人々にある」とか、「組織の構造の問題である」といったように、どこか他人事なのです

問題の対処に自分たちは無力であるとも感じており、諦めの空気が漂っています

このような状態なので、いくら話したところで、職場の抱える様々な課題が解決できる気がしないことがわかりました

いわゆる足踏みの状態です

そこで、単に話し合うだけでなく、職場の問題に積極的に向き合う「カイゼン」活動に繋げることにしました

また、新しいことにチャレンジして変えるより現状維持、もしくは「できる範囲での改善」でとどまってしまい、社員のモチベーションが低いということも分かりました

これは前述の「無力感」と「諦め」にも関わることでもあるでしょう

モチベーション・アップが喫緊の課題であると捉えました

これについては、縦のコミュニケーションの活性化である「1on1ミーティング」で得た、「1on1の奇跡」に解決のヒントがあると睨んでいます

これは社員のエンゲージメント向上に繋がるヒントでもあります

異動先のソフトウェア系開発センターでの共感教育に繋がっています

この共感教育は、マネージャーを通じた職場への積極的介入(マネジメントの変革)となります

風土を作るのはマネージャーだと思っているので、「いよいよ本丸に」というところでしょうか

マネージャーは、傾聴を使った1on1ミーティングを活用することも求められていきます

今後に向けて

マスタープランにあるとおり、Step2は未だ道半ばであります

組織風土改革活動の場所を変えて、共感教育がメインとなります

ところで、このStep2はいつになったら終わるのでしょうか?

Step3に移るための条件は何でしょうか?

それは、職場の社員が、組織のビジョンに共感し、さらには社員同士の思いも共有し、相互理解している状態になっていることだと思っています

組織がそれにより一体感を生み出している状態です

これがなければ、相互に助け合う風土にはなりません

お互いを知り合わないことには助けることが出来ないからです

このときの組織の状態については、別途「組織風土再生モデル」を使って、より詳細に話したいと思います