「『考えの違う人に寛容である』という考え方がリベラリズムの源流にある」ということをvideonews.comで中島岳志さんが言っていた。
私の会社では、利益至上主義というトップマネジメントの絶対的な価値観によって自由闊達な職場が壊された。
これを再生させようと、私は職場で傾聴を社員に教える活動を繰り広げている。
職場風土改革活動の一環として。
他者を尊重し、互いの価値観を共有できる現場のリーダーを育て、自由闊達な風土を再生するのだ。
そんな最中、前回の衆議院選挙において立憲民主党の活躍からリベラリズムというキーワードが多く聞かれ、この言葉が私の関心を引いた。
中島さんの話を聞いて、私が関心を引いた理由がはっきりとわかった。
私のやっている活動は、「違う考えを持つ人に寛容になる態度」を身につけさせるのだと。
まずマネジメント側に立つ人が傾聴によって、部下たちの様々考え方を傾聴する。もちろん、自分と異なる意見を持つ部下もいるだろう。でも傾聴する。そして寛容である態度に慣らす。
初めは聴けないだろう。しかし次第に慣れ、もしかすると、聴き手である上司は自分がこれまで正しいと思っていた考え方を改めるきっかけとなるかもしれない。また、話している部下も自分の考え方を傾聴によって客観視されることで、新たな考え方に転じるきっかけとなるかもしれない。何よりそのようなプロセスを上司と部下が共有することで、これまではなかった信頼関係を築くことになるかもしれない。
活動を共にする同僚と、ある計画を練っている。傾聴を使った上司と部下のOne to Oneミーティングを定期的に行うというものだ。
心無い経営者は、絶対的かつ単一の価値観の押し付けによって職場を破壊した。二度とこのようなことがないように、違う考えを持つ人に寛容になる態度を育むことで、活気のある職場を再生し、ボトムアップの現場主義の中から、次世代のリーダーが現れることを期待している。