「人は生まれながらの身分や貧富の違いはあっても、品格に貴賤の差はなく、互いに尊重されるものである。」 映画 イップ・マン 葉問

詠春拳の使い手である武術家の主人公イップ・マンが、異種格闘技戦でイギリス人ボクサーのツイスターに勝利した後の言葉である。イギリスの統治下にある香港で、反英感情の高まる観衆に取り囲まれた試合会場の中、イップ・マンが勝利者インタビューで投げかけた言葉には、イギリス側、香港側からも拍手がわき上がる。

身なりや出生など、目につくところで人を判断しがちである。その背景には、判断する者の受けた教育、育った環境、文化などが影響を与えるのだろう。
その結果、肯定あるいは否定の感情が生まれる。最近話題となっている嫌韓デモは、ネットによる増幅現象も手伝い、大変な否定感情の爆発を起こし、日韓間に暗い影を落としている。
イップ・マンが教えるよう、心静かに人と接することが大切である。