働く意欲に関わる話しです
先日、YさんとUさんの二人の話を聞きました
ある役職定年者の話し
Yさんの職場には役職定年(役定)になった中高齢者の社員Xさんがいます
Yさんが抱えている問題は、Xさんが「(役定になって)給与を下げられたのに、今まで同じように働けない」と言って、Yさんの期待通りに仕事をしてくれないことです
Xさんの気持ちは分かるのですが、YさんはXさんの持つスキルを活かしてこれまで通りに仕事をして欲しいと思っています
あるリーダの話し
次はUさんの話しです
Uさんは、ダメ出しばかりするAリーダの元で働いていたのですが、職場のグループ編成があり、褒めてくれるBリーダのもとで働くことになったそうです
Aリーダの下にいたときは、Uさんにとって辛い時期であり、ダメ出しを続けられた結果、最終的に「私って何も満足に出来ない人間だ」と思い込むほどまでになったそうです
ところが、そこから抜け出し、Bリーダに元に付いたときは、Aリーダとは真逆で、何かと褒めてくれました
すると、Aリーダの元で自信を失っていたUさんは、少しずつ働く意欲を取り戻し、ついには色々な仕事をやれるようになるまで回復しました
給与だけでは働く意欲を出せない
YさんとUさんの話しは、あることで繋がっています
それは、働く意欲というものは給与だけでは生むことができないということです
役定のXさんは「給与を下げられたのに、今まで同じように働けない」と言っていますが、「今の給与に見合う仕事はここまで」と定義することができるでしょうか?
一方で、Yさんはここまでは働いて欲しいと決めることはできるでしょうか?
きっとXさんの持っているスキルをできる限り活かして欲しいと思うのではないでしょうか?
このように、給与と仕事はバランスを取ることが難しいのです
言い換えると、給与で働く意欲を生み出すことが難しいのです
Uさんはどうでしょうか?
BリーダがUさんの仕事を褒めたことで、Uさんの承認欲求を満たすことができ、少しずつ働く意欲を取り戻していきました
給与とは関係ありません
役定社員との向き合い方
昇給は、その人の仕事に対する評価であり、社員からしてみると会社から認められたと受け取られます
ですから、役定となることで、給与を下げられることは、どこかで「自分は認められていないんだ」という気持ちを起こします
その結果、Xさんのように働く意欲を削がれる様になるわけです
この問題の向き合い方の一つに、Uさんの話しがあるような気がしています