2020年1月10日に放送されていた「おはよう寺ちゃん活動中」での話しです

経団連が示す日本型雇用システム(一括採用、終身雇用、年功序列)の見直しに対して、コメンテーターである施 光恒(せ てるひさ)さんがに次の様なことを述べていました

業績が上がらないとひょっとしたら首切られるかもしれない、飛ばされるかもしれないという危機感があった方がちゃんと仕事をするという人もいるでしょうけれども、そういう人はどちらかというと少ないと思うのですね。

長期的に生活に困ることがないと保証された方が、長い目で見て自分の能力を磨いて、仕事にも打ち込んでいこう、自分の組織のためにちゃんとやっていこう、そういうタイプの人の方が結構多いと思います。

今回の日本型雇用の見直しは、安定して生活が保障されていることを無くすことによって、人々を動機づけさせよう、仕事に打ち込ませようということなんでしょうけど、棲み分け的に正しいのでしょうか。

2000年代の初めぐらいに成果主義の議論がありましたけれど、成果主義を導入して実は上手くいっていないと思います。いろんな検証を見てみるとそれが良かったかというと、あんまり良くなかったようです。仕事っていうのは個人ベースでやっているよりは、チームでやってたり、組織でやっているものですから、中々業績を測れなかったのです。成果主義は裏目だったといわれています。

一括採用、終身雇用、年功序列だと人件費がかかってしまうので、止めるといった方が株主に受けるでしょう。短期的には。中途採用を増やして、短期的に即戦力となる人を取りたいときにとって、要らなくなったら切るという経営をした方が、株価が上がるんですね。無駄を抱えない方が。短期的にはですね。

だけどこれが本当に良いのかは、いろんな疑問がありますよね。長期的に知識を蓄えていかないと企業は強くならないですね。日本型経営が華やかりしきころに言われたのは、日本の企業は長期的に見て人材を開発をして、組織に色んな知識を貯め込んでいく。それによって組織が強くなり、新製品が開発できるんだという議論が、昔は多かったです。もちろん経済の状況が変わって、変わるところもあるのでしょうけれど、変わらないところも沢山あると思います。

一括採用、終身雇用、年功序列を無くして、中途採用を増やすと、従業員の忠誠心とかやる気とが失われる可能性が大いにあります。そして、長期的に自分の能力を磨いていこうとか、会社のために、やりたくないけど頑張ろうかとか、そういう気が段々なくなっていくとおもうのですよね。日本の会社員のやる気度調査を国際比較すると、日本は最低レベル。日本人はやる気がなくなっている。

日本の経済が調子の良い20年以上前の頃ですけど、その時の強みは組織力とか、忠誠心とか、人々のやる気だったのですね。人々が協力してやっていこう、一生懸命に燃えるぞ、みたいにやっていた。

そういうのが日本の企業の強みだと言われていたんですけど、今は、そんな雰囲気が全然なくなってしまった。これは悪い意味で日本が普通の国になってしまった。日本の強い仕組みがなくなってしまったと思うのですけれど、これで日本型雇用を改革しようとしているのですけど、人材の流動性を高めて中途採用を増やそうとすると、益々、仕事へのやる気がなくなる、忠誠心がなくなる、長期的に自分の能力を磨くという気もなくなって、ますますわるくなるのではないですかね。

おはよう寺ちゃん活動中(2020年1月10日放送)のコメンテーターである施 光恒(せ てるひさ)さん

かつての日本で、その強みと言われていた組織力、忠誠心、人々のやる気は、一括採用、終身雇用、年功序列が育んできたという話しですね

更に、日本の場合は受容性の高い人が多いので、このことも貢献していると思います

例えば、仕事で困っている人がいれば手を差し伸べ、何とか助けになろうと行動ですね

それが、組織力、忠誠心、やる気に良い影響を与えているのです

一括採用、終身雇用、年功序列という制度だけでなく、国民性も手伝っているのですね

職場の一体感や社員のモチベーションを上げるヒントがここにあると思います