在宅勤務が恒久的な働き方となるのであるなら、働く人々にとって人生を楽しめるような在宅勤務を考えることは有意義だと思います
ここでは、働くこと通じて人生を楽しむためには「どんな在宅勤務が必要なのか」について、働く皆さんが職場で考える方法についてお話ししたいと思います
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働楽な在宅勤務のために7:マネージャーの不安を空想してみます

見極めフェーズで職場の皆さんと話し合った結果、「元に戻るどころか、それがデフォルト(当たり前)になる」とわかったら、「在宅勤務なんて新型コロナウイルスが落ち着いたなくなるよ」と高をくくっていた人ものんきに構えていることはできません

在宅勤務を前提とした働き方に変えなければならないからです

マネージャはかなり深刻だと思います

ここではマネージャの不安を空想してみます

みんなが事務所にいるときは

在宅勤務が始まる前は、基本的に事務所に部下が集まります

フレックス勤務が適用されている職場は出社時間がまちまちでしょう

しかし、さすがに連日顔を見ないと気に留まるものです

「最近見かけないけど」「彼は外出が多いようだけど」といったように周りに声をかけて、その様子をうかがうことができます

マネージャー席に座っていても、漏れ聞こえる立ち話や、電話越しの会話などから、「何かトラブルが起きているようだ」といった気配を感じることができます

気配を感じることができれば、メールや口頭による報告がなくても、マネージャーから「どうしたの?」といった声掛けができます

このように職場に皆が集まる状況では、「気配からの介入」というアクションが起こせるのです

在宅勤務が始まると

ところが、在宅勤務が始まると、この「気配からの介入」ができなくなります

皆が事務所に集まっているときは、「なんとなくうまくいっているだろう」という経験からくるマネージャーの勘のようなものがあるでしょう

しかし、在宅勤務となると、パソコンに向かったり、電話している部下の表情や会話をうかがうことができないため、「なんとなくうまくいっているようだ」という感触がつかめずに、不安になります

この「周囲の状況からなんとなく感じられるようす」という気配は、マネージメントにとって大切な入力情報なのです

こう考えると、マネージャーは在宅勤務が本格運用されるようになったら、相当不安にならないといけません

この不安を空想フェーズでしっかりつかんで置き、運用後には気配にとって代わる手段を用意して「気配からの介入」ができるようにしておかなければならないのです