社員の育成は、会社にとって重要な施策です

社員は「人財」と呼ばれるぐらいですからね

社員育成上の課題

ところが、この社員の育成が上手くいかないことが起きます

例えば、技術系社員であれば、技術力の証しとして以下のようなものを書かせたりします

  • 技術論文の作成
  • 特許

しかし、入社年次毎に定めたノルマの本数を書けないとか、書いたとしても文書品質が低いなどといった課題が発生するわけです

「問題を起こした社員」ととらえて、対策を施すことになります

例えば、論文の書き方を再教育をしたり、上司によって社員の意欲を高めるような働きかけを起こすのです

対策を施したときは一定の成果が現れることもあるでしょうが、時間が経つにつれて元に戻ってしまったら、どうするのでしょうか

特に、何度もこのような課題が繰り返される場合はどうするのでしょうか

個人の問題から職場全体のシステムの問題へ

社員への対処を行っても効果が出ないときは、「社員の困った問題」といった「局所的な問題」とするのではなく、「職場全体の問題」として捉えるといったマクロな視点をもってみたらどうでしょうか

社員ひとりが頑張るのではなく、職場全体で解決しようとする姿勢です

このような解決方法をシステムズアプローチと呼びます

この場合、システムとは「お互いに作用している要素からなるもの」と定義されます

職場はそこに所属する社員一人ひとりを要素とした職場システムとして考えることができます

職場システムの中では、要素となる社員が同じ行為を繰り返し、全体としてある目的を達成するように働きます

職場システムには階層性があり、上位には会社、業界、国家のような社会システムが、下位には社員といった個人システムが存在します

職場システムは、上位と下位の階層間で様々な情報を交換するので、相互影響関係の中に生きている開放システムとして捉えられます

システムズアプローチでは、対象となるシステムの中で起きた問題の原因・症状に関する理論は、円環的因果律として捉えます

なぜなら、職場の中のある現象は、何らかの原因であると同時に結果でもあるからです

したがって、社員の変化は職場システム全体の変化をもたらし、逆に職場システム全体の変化は個人の変化をもたらすと考えます

よって、職場システムが良い変化を起こせば、個人システムにも良い影響を与えると考えます

そう考えれば、社員の「困った問題」は悪いことではなく、社員がよりよく働けるような職場システムに変えるための契機として肯定的に捉えることができます(つづく)