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段取り
面談の対象者数が決まりましたら、面談スケジュールを作ります
面談期間は2〜3週間ぐらい、一人の面談者が面談する相手は一日10人程度にしてスケジュールを組みます
あまり多く相手にすると、面談結果をまとめるのが大変になります
面談時間は15〜20分ぐらいが良いでしょう
2週間で面談を終えるとすれば、一人の面談者が相手にする人数は10日×10人/日=100人となります
面談対象者100人であれば一人、200人であれば、二人で終えることができるでしょう
スケジュールが決まりましたら、面談対象者に事前通知を行います
落ち着いて面談できるように会議室を確保します
面談者
面談は幹部によって行います
風土改革の実務者である人事総務関連のスタッフによる面談も考えられますが、幹部による面談には以下のメリットがあります
- 風土改革の本気度が一般社員に伝わる
- 直属上司には言えない社員の声を聞ける
一般社員にとって幹部は普段会話のすることのない相手です
その幹部が自ら面談の相手になることで、風土改革の本気度が社員に伝わります
特に幹部は組織運営の権限を持っているため、社員は自分が持っている問題の解決に期待をよせる事ができます
また利害関係者である直属上司には言えないことを社員が持っている場合、幹部であれば話すことができるかもしれません
社員がコンプライアンスに関わる課題を抱えており、そのことを幹部が把握することで、問題が大きくなる前に早期解決につなげることができるチャンスもあります
そのためにも、幹部が面談を行う前に、傾聴技法を身につけておくようにして、社員が安心して話せるような雰囲気づくりのできる能力を身につけておく必要があります
なお、幹部と言っても社長や事業部長が面談者になることは非現実的であるため、それに準ずる幹部複数名で分担しながら面談を行います
面談の進め方
面談の初めには、面談者から面談の目的と所要時間を伝えます
面談者は、面談対象者の正面に座ると刑事ドラマの取り調べのように威圧感が出てしましますので、正面が12時の位置だとすると、3時か9時の位置に座るようにします
表情も笑顔に努め、話しやすい雰囲気を作るようにします
面談の中で、本人の悩みを打ち明けることがあります
その内容を上司などの第三者に伝えた方が良いと判断した場合は、本人の承諾を得た上で行うようにし、承諾を得られない場合は、守秘義務を負うことを本人に伝え口外をしないようにします
ただし、面談の目的に関わる内容の場合は、その限りでないことは本人に伝えます
例えば、コンプライアンス上の課題を聞き取ることが目的であれば、その課題に関連する情報は守秘義務の範囲に入りません
このようなことは、あらかじめ面談の初めに伝えると良いでしょう