山口周さんの著書「武器になる哲学」にはまっています

読んでいる中で、私が関わっている風土改革に関し、はっと気づいたことがありましたので紹介します

レヴィン先生の教え

風土改革を異なる組織で2回取り組んでいるのですが、いずれの場合も上手く立ち上がった気がしなかったのです

山口先生の本に、その理由となるヒントが書かれていました

レヴィンは答えます。「導入の前に、まず解凍できておるのかね?」

「武器になる哲学」山口周

ドイツの社会心理学者であるレヴィン先生は、風土改革のような組織的変化を実現するには三段階を踏まなければならないとして「解凍=混乱=再凍結」のモデルを提示しています

このモデルの詳細は山口先生の本に譲りますが、解凍は「変化のための準備を整える段階」、混乱は「やっぱり以前のやり方の方が良かったという声が上がる段階」、再凍結は「新しいシステムに適応し、より快適なものと感じる段階」です

我々の活動はどうだったか

この三段階の中で、我々の活動は「第一段階の解凍をしっかりやっていないのでは?」という気づきがあったのです

第一段階の「解凍」は、今までの思考様式や行動様式を変えなければいけないということを自覚し、変化のための準備を整える段階です。

人々は、もともと自分の中に確立されているものの見方や考え方を変えることに抵抗を示します。

したがって、この段階ですでに入念な準備が必要となります。

具体的には「なぜ今までのやり方ではもうだめなのか」「新しいやり方に変えることで何が変わるのか」という二点について、「説得する」のではなく「共感する」レベルまでのコミュニケーションが必要となります。

「武器になる哲学」山口周

風土改革の活動を始めるにあたって、職場の課題をあげました

ところが、その内容が「エンゲージメントスコアが悪い」といったような現象にしか注目しておらず、社員のものの見方ややり方のどこが悪いのかということを特定して、それを終わらせることに気付いていなかったのです

終わらせないうちに、新しいことを始めるから、現場は「新しいことを追加された」と負担に思い、またどっちをやればいいのかと混乱したのではないかと考えたのです

この儀式を、経営者、マネージャー、社員のそれぞれのレベルで行うべきであったと

何かを始めようとするときに、まず最初にすべきことは、今までのやり方を終わらせることをしなければいけないのですね

現在進めている風土改革の活動を見直してみようと思います