30年以上前に会った大学のY先輩やG先輩を今も思い出すことがあります
今日はそんな先輩との人間関係について回想したいと思います
先輩の下宿に押しかける日々
私の大学は総合大学であったため、文系、理系と色んな学生がいました
私が主に付き合っていたサークルの先輩は私とは違う文系の学部に籍を置いてました
そんな背景があるからでしょうか、下宿に一人住まいの先輩たちは、どこか謎めいていました
本棚には見知らぬ専門書が並んでおり、私には物珍しく見えました
遊びに行くと、黙って酒を飲ませてくれました
安い酒が多いのですが、時々我々が買えないような酒を振る舞ってくれることもありました
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テレビゲームはまだ無かったので、部屋にいても麻雀、音楽、テレビぐらいしか楽しみがありません
なので酒を飲んでの歓談が多かったと思います
夜更かしは当然なので、長い夜を共に過ごしました
時間を持て余して、何人かの先輩たちの下宿をはしごしたりすることもありました
一時期は取り憑かれたように先輩の下宿を訪れていました
今日はY先輩、次の日はG先輩・・・という具合にです
先輩に求めていたもの
大学受験までの自分は、受験戦争という世間が敷いたレールを走る画一的な自分でした
大学に入ると、それまで走っていたレールが取り除かれました
他人が敷いたレールを走るのが当たり前と思って過ごしていた自分の足元には、もうレールがありません
レールのない世界に放り出されると、ふと自分のことを意識し始めます
自分はどういう人間なのか、この後どうして生きていけばいいのか
そんなことを考えながらも、分からず、もがいていた気がします
一人でもがく寂しさを紛らわすために、先輩の下宿を訪れていたのかもしれません
あるいは自分の進むべき道を、先輩の背中に探していたのかもしれません
先輩の姿に自分の将来を映してみたいと思ったのでしょう
先輩との人間関係とは
大学には色んな人がいて、全く違うことを学んでいます
私が考えも付かないようなことに触れることがあります
自分と合う人、合わない人がいましたけれど、色んな影響を受けたと思います
確固たる「自分」のない私は、先輩の話や行動に触れ、節操もなく感化されました
大学の先輩との人間関係とはどういったものだったのでしょうか
交際範囲は決して広くないのですが、とても濃い人間関係だったと思います
大学を卒業してからは、このような人間性に影響を与える関係に触れる機会は少なくなったと思います
今となっては貴重な体験ですし、今でも先輩は私の内面世界に健在で、ノスタルジックな気分に浸らしてくれる存在です