ある研修会社の社長との会食で

先日、ある研修会社の経営者であるKさんと二人で呑みに行きました

数年ぶりなので、お互いの近況について紹介し合いました

私が役職定年になり現役を退いたことを話したら、そのKさんから「プロマネを続けたいと思わないのですか」と尋ねられました

この質問に対して、私は会社の仕組みと個人的な理由を織り交ぜながら自分が思っていることを話しました

社員の引き際と社長の引き際

その時は、それで終わったのですが、数日経って「なぜ、Kさんはあんなことを聞いたのだろうか?」とふと思い返しました

Kさんは社長業だけでなく自ら講師を行っており、数年前からは大学でも教鞭をとっています

Kさんが未だ現役で務めているのに対し、年下の私の方が先に現役を退いたことに関心を持ったのでしょう

私は会社という世界に住んでいるので、その世界の習わしの手伝いを受けながら「社員の引き際」を決めることができました

しかし、Kさんは会社を引っ張っている立場の社長であるため、ご自身の引き際を自分で決めなければなりません

私に対する質問にも「実はもっと続けたいのではないか」というニュアンスが隠されていたようでした

長年続けていた自分の仕事を終えることに、どう折り合いをつけたのかが気になったのかもしれません

それは、Kさん自身が「自分の仕事を辞めるタイミングや理由」に対する答えを探していたのかもしれません

いわゆる「社長の引き際」をどう決めるかの答えです

引退ではなく転向

私はプロマネという仕事に踏ん切りがついたのは、もう一つのキャリアであるカウンセラーの仕事があったのではないかと最近気づきました

カウンセラーの資格を取得した理由の一つが、本職のプロマネに求められるコミュニケーション・スキルを磨くためでした

なので資格取得後にカウンセラーになることは一切考えておらず、本職のプロマネを続けました

しかし役職定年に近づくとともに、若手育成や組織風土改革の仕事の比重が大きくなり、コミュニケーション・スキル以外のカウンセリングで学んだ知識が益々活かせるようになりました

プロマネは引退したのですが、カウンセラーとしてのキャリアはこれからなのです

このようにプロマネからカウンセラーへのキャリア転向がされていたことに最近気づいたのです

次に会ったら

そうだとすると、私はカウンセラーとして、Kさんにできることがあったのではないかと思いました

すなわち、私は自分の身のことだけを話すのではなく、Kさんが「どうしてその様な疑問を持ったのか」という背景に気を配るべきでした

カウンセラーなのですから

近々に会う予定があるので、その時にでもたずねてみようとおもいます