部下が問題を起こしたときのかかわり方についてお話しします
問題を起こした部下への言い方
問題を起こした部下によるとは思いますが、その部下が何度も繰り返し問題を起こすようであると、ついつい
「何で君は問題を起こすのだ」
と言いたくなってしまわないでしょうか
この発言の中には部下自身が問題という言い方です
すなわち、「人(部下)=問題」です
このニュアンスが部下に伝わると、言われた部下は「自分が否定された」と受け取ってしまいます
そこで提案したいのが、もう一つの言い方です
問題を人から切り離す
それは「人(部下)」と「問題」を切り離す言い方です
「何がその問題を起こさせたのだ」
いかがでしょう?
この「人(部下)」と「問題」を切り離す言い方は、問題の外在化といいます
問題を一旦部下から引き離して外側に置くので外在化なのです
一方で初めの言い方は、部下の中に問題があると考えるので、問題の内在化といいます
問題の外在化のメリットは、部下から問題を切り離しているので、部下自身が責められている感じがしません
そして、その問題に対して、「上司と部下で一緒に考えていこう」という姿勢となれます
問題の内在化は、部下に問題あると考えるのですが、人は中々変わらないことができないのが常なので、抜け出せない感、希望がない、という考え方が支配的になりがちです
部下に問題があるという決めつけの態度も、部下に問題を解決させる意欲を削ぎます
子供の叱り方への応用
親子の関係でも同じで、子供が起こした間違いをただすときも、問題の外在化で取り組むと良いと思います
怠けてしまう子供に対して、
「怠け虫にとりつかれちゃったんだね」
と怠ける行為を「怠け虫」と外在化させ、
「怠け虫を追い払うにはどうしたら良いのかな」
と言いながら、一緒に考えようという態度で関わると、子供が怠ける態度を直す意欲を引き出しながら、問題に取り組むことができます
一方で、問題を内在化させてしまうと、子供は自分が否定されたと考え、注意をした親と反発します
これは、怠ける問題が親子関係の悪化にまで広げてしまいます