前回に引き続き、私が考案した組織風土再生モデルの各レベルにある組織を解凍してみようと思います
今回は、レベル1「事務的な職場」の解凍です
レベル1「事務的な職場」を解凍する
組織風土再生モデルのレベル1の説明は以下の記事をご覧下さい
なぜ今までのやり方ではもうだめなのか
職場を事務的な状態に放置しておくとどうなるのでしょうか
このレベルを続けると以下のようなことが起きてしまいます
- 何かにつけ、人のせいにしている
- 社員の言える化は進んだが、ネガティブ感情が伴う発言が多い
- 会社の利益が社員の損失だと思われており、利害が一致していない
- タテマエで議論され、本音が出ない
- 内発的な動機が伴う行動が起きない
- 事務的な作業が横行する
- 言われたこと以上のことをしない
- 職場の問題は構造的問題とか、他部門の責任と考えがちで、他人事である
- その結果、問題への対処は消極的である
- 解決したいと思っても、周囲の協力が得られないと諦めがちである
- 解決の主導者は管理職に偏り、草の根活動が起きにくい
- チャレンジよりは「現状維持」、あるいは「できる範囲の改善」に留まりがち
- 議論も予定調和的で、革新的アイデアが出ない
新しいやり方に変えることで何が変わるのか
レベル1にある職場が組織風土改革を行うと何が変わるのでしょうか
一段上のレベル2になると職場は以下のような状態になります
- 自分の仕事に意味を見出しており、情熱を持って仕事する
- 仕事の完成が周りへの貢献につながることが分かっており、周りも理解している
- 社員たちの忠誠心、やる気がみなぎっているので、組織力が強いと社外から評価されている
- 社員の受容性が高いので、仕事に困っている人がいれば手を差し伸べることが当たり前である
- 「・・・して欲しい」という発言よりも「・・・してみたい」という発言の方が社内には多い
- 会社の利益が社員の利益に通じると誰もが感じている
- 社員は人生の目標と生き甲斐を自覚しており、仕事を通じて実践することができると感じている
- グループ討議は「結論を出す」ことよりも、「参加者全員の納得を得る」ことが重視されている
- 人の発言は表面的な事柄を交わすだけでなく、その背景や意図と言った発言のもつ文脈に気を配ることができるので、本音の話ができる
- 本音の話ができる間柄であるため、察して欲しいと思うよりも、自分から自然と主張することができる(アサーティブ)
- それ故に、仲間同士や上司とは信頼し合うことができる
- 社員が共感できる組織の目標や価値観が浸透している
- 自分の持てる力を最大限に発揮できると実感できるので遣り甲斐を持てる
- 経験を重ね自分の個性に磨きをかけている実感があり、職場も後押ししてくれる
次回はレベル2「熱意のある職場」の解凍について考えます(つづく)