在宅勤務が恒久的な働き方となるのであるなら、働く人々にとって人生を楽しめるような在宅勤務を考えることは有意義だと思います
ここでは、働くこと通じて人生を楽しむためには「どんな在宅勤務が必要なのか」について、働く皆さんが職場で考える方法についてお話ししたいと思います
これまでの記事はこちらをご覧下さい
働楽な在宅勤務のために2:なぜ皆で考える必要があるのだろうか
在宅勤務による働き方が本格的に導入されるようになると、私たちの働き方は大きな変革を迎えることとなります
通勤時間を使って、会社という場所にみんなが集まって、一緒に仕事をし、終業時間が来れば、それぞれに自宅に帰るという働き方がなくなるということですから
場所だけに注目すると、これまでは「働く場所」と「住む場所」は区分されていました
これによって、ON/OFFといった気持ちの切り替えを行うことが物理的にできました
仕事を終えて帰途につくとき「この大きな川を越えれば、そこには家族が待っている」といった気持ちの切り替えがあったと思います
これまではできていた切り替えができなくなるのです
人は新しいやり方に抵抗する
人は、自分の中に確立されたものの見方や考え方を変えることに抵抗を示す生き物です
なので、新しいやり方を導入する際には、入念な準備が必要となります
「何が変わるのだろうか」 「変わることは本当なのだろうか」 「変わらないとどんな事態になるのだろうか」 「変わることでどんな未来を迎えられるのだろうか」
といったことを、変化を受ける当事者が集まって、説得するのではなく、共感するレベルまで話し合うことが必要です
そして新しいやり方がもたらす働き方を肯定的に受け入れる姿勢に変わらなければなりません
そうしないと、これまでのやり方に変えることに抵抗を示しがちは私たちは、本当に変わろうとしません
あるいは変わったふりをするだけかもしれません
あるいは変えた後に、「やはり元のやり方の方が良かった」とノスタルジーに浸って、モチベーションを下げてしまうかもしれません
なので、「私たちは変わらないといけないのだ」と自覚することが必要です
そのために当事者同士が新しいやり方(この場合は在宅勤務を使った働き方)について考える必要があるのです
人はフィクションを信じる力がある
「人は新しいやり方に抵抗する」という特徴を持つ一方で、「人はフィクションを信じる力があり、それが集団の力となる」という素晴らしい力を持っています
分かりやすい例を挙げると「宗教」です
神というフィクションを信じて人々が結集することは、世界を見渡せば目の当たりにすることができます
もっと身近な例でいえば「お金」もフィクションです
紙切れ一枚のお金に価値があると誰もが信じているから今日の経済が成立しています
なので、在宅勤務を迎える当事者たちが、「この新しい働き方を迎えることで、こんな素晴らしいことができそうだ」と誰もが共感できた時、そのフィクションを信じて、みんなが力を合わせることができます
以上が、新しいことを始める前に皆で考える必要があることの理由となります
変化のための準備を整える段階ととらえてよいと思います
なお、蛇足となりますが、会社の中で変革活動というものが色々行われますが、変革が職場に浸透しない理由の一つに、この「準備を整える段階を省いてしまう」というのがあると思います