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こちらの記事では、職場の有志と試してみた哲学カフェを紹介しました
良い感じです
この哲学カフェを職場でやってみたいのですが、新しい取り組みを始める際には、それなりの準備が必要です
このシリーズでは、哲学カフェを職場で導入したいと思っている方や哲学カフェに参加してみようかなと考えている方に役立つ記事を紹介します
初回は「哲学カフェと何か」について考えてみたいと思います
哲学カフェと哲学対話
ネット検索してみると、「哲学カフェ」と「哲学対話」はほとんど同義で使われているようです
職場で始めるには「哲学カフェ」と「哲学対話」のどちらの名称が良いでしょうか?
そもそも「哲学」という用語が堅苦しくて、近寄りがたいですよね
職場によっては、「哲学なんて、私たちはそんな仕事していないし・・・」という反応になりそうです
「哲学」に「対話」という言葉がついた「哲学対話」となると、さらに堅苦しく聞こえます
このように考えてみると、「哲学対話」より「哲学カフェ」の方が堅苦しさが和らぎます
なので、職場に導入するにあたって「哲学カフェ」という名称を使いたいと思います
哲学的思考
哲学カフェでは、初めに「問い」を立て、その問いについて自分の考えを周りの人に語り、他の人たちはその考えを聴き、自分の考えと照らし合わせながら、新たな「問い」を立てていく、というサイクルを回します
これを「哲学的思考」と呼びます
一つのテーマであっても、人は様々な考えを持っているので、他人の考えに触れた時に発せられる「問い」も様々だと思います
一つのテーマに様々な問いが立てられることで、多面的な思考が重ねられるため、思考が深まり、かつその深まりが参加者によって共有されるというのが哲学カフェの特徴なのでしょう
四方八方からおしゃべりが始まり、話題が次々と移り変わっていく井戸端会議とは異なるものだなということがお分かりになると思います
よって、このサイクルを維持しながら進行するということが大切です
哲学カフェのファシリテータの腕の見せ所です
哲学カフェとは
「哲学カフェ」は一般的に馴染みのない名称だと思いますので、はじめて聞いた人は「それって何?」ということになるでしょう
それなので、簡潔な説明は必要になります
哲学的思考を行う場であることから定義すると
「あらかじめ決められたテーマについて、参加者同士で対話をする場」
となります
哲学カフェの本当の由来から考えると、(間違っているのかもしれませんが)「カフェ」と名称がついていることの気軽さを示すために、
「飲み物片手に、あらかじめ決められたテーマについて、参加者同士で対話をする場」
としてみたらどうかなと思います
本当のところは「哲学的思考を使って」という言葉を入れたいところですが、それを入れると「哲学的思考」の説明も加えることになり、とても簡潔な説明に収まりません
なので簡潔な説明はこれにとどめておき、哲学カフェの目的やメリットで触れることにします
次は、哲学カフェを職場で行う意味について考えてみます(つづく)