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このシリーズの最後に哲学カフェの風土改革での使い方をお話しします
このシリーズの第2話でお話しした通り、哲学カフェに関心をもったのは、風土改革の対象のひとつである社員の「意識の矛先・意志決定への姿勢」を変えるきっかけになると思ったからです
さらには、哲学カフェで行われる対話を繰り返すことで、社員のものの考え方を持続的にアップデートできるので、老化が避けられない組織風土にとって「対話をする」という文化は大切なものであると考えたからです
そのような文化が根付いている会社は良い組織風土を維持することができるでしょう
組織風土が老化した会社での使い方
残念ながら大企業病に陥り、組織風土が老化してしまった会社であっても、この哲学カフェは有効です
組織風土が老化してしまった会社というのは、このブログで提唱している「組織風土再生モデル」のレベル0と1にあります
レベル0 | レベル1 | レベル2 | レベル3 |
---|---|---|---|
沈黙の職場 | 事務的な職場 | 熱意のある職場 | 変革し続ける職場 |
このような職場において、「会社の方針や制度」について改めて話し合う哲学カフェを開催すれば、話し合いの中から固定概念を打ち破るきっかけを生まれ、事務的な職場に温かい血を通わせることができます
これは、哲学カフェが一見自明とされていることを問い直し、物事の本質を筋道立てて考えることができるからです
そして、他の参加者の異なる考え方・ものの見方に触れることによって、自分以外の視点から物事を眺めることができるからです
この職場で働く意味を見出し、会社の存在意義を改めて考え、話し合った仲間同士で共感することで、レベル2の「熱意のある職場」に移行することができます
組織風土に磨きをかけたい会社での使い方
既に組織風土がレベル2にある会社であり、より上のレベルを目指したい会社であれば、哲学カフェをアイデア創出の場として使うことができます
異なる視点の持つ者同士で話し合うことは、イノベーションの発火点となるからです
イノベーションが起きれば、事業に必要な様々なアイデアが創出でき、新たな価値を生み出すことができます
このように哲学カフェをレベル3の変革し続ける職場に変えるために使うことができます
哲学カフェはオープンな議論を促す
組織風土再生モデルのレベルに応じて、哲学カフェを職場単位で実践してもらうことで、老化した組織風土は再生し、健全な組織風土をもつ職場はその状態を維持し続けることができます
職場の身近な疑問について話し合うためのツールとして哲学カフェは良いと思います
哲学カフェのルールはオープンな議論を促すので、参加した職場の一人ひとりの考え方に触れやすく、新たな気づきや、自分のものの見方や考え方を変えるきっかけになります
是非、会社の文化としてこの哲学カフェを取り入れてください
本シリーズはこの記事で終わりにしたいともいます