アイキャッチ画像:pixabay.com

<これはシリーズ記事です。シリーズ全体はこのページにある「本シリーズの記事一覧」をご覧下さい。>

新型コロナウイルスの感染拡大によって、みかん収穫ボランティアの企画は中止と言い渡されました

参加費用は戻ってくるのですが、自前で調達した航空券と宿泊はキャンセル料を払わないといけない嵌めになりました

自分が引き起こした理由でもないことから、キャンセル料を払おうという気になれずにいます

「他にできることはないだろうか?」

と色々と考えてみました

粘ってみる

そこで、地元のJAにしうわに直談判してみようかと思いつきました

「みかん収穫に人手が不足していることから始まったボランティアの募集ではないか。コロナ禍によって人手不足はより深刻になっているはずだ。JAには社会的責任を果たす使命があるだろうから、立場上ボランティア企画を強行することはできないのはわかる。しかし、現実に困っている農家もいるだろう。ボランティア企画とは離れて、通りすがりの旅人がみかん畑で農作業のお手伝いをするという体裁でボランティアに参加できないだろうか。」

とそんな気持ちをJAの担当者に訴えてみようと考えました

しかし、私はJAの担当者を知りません

そこで、全国農協観光協会に教えてもらおうと事情をお話ししました

協会の担当者は私の気持ちを察してくれて、今回のボランティアがキャンセルに至った経緯について、色々とお話ししてくれました

愛媛県ではみかん収穫の人手不足を補うために、例年みかんアルバイターを募集しているそうです

しかし、昨今の新型コロナ感染を受け、受入れ農家や産地が安心して作業に従事できる体制を整備するために、みかんアルバイターが作業前にPCR検査を受けることを義務づけ、その費用を県が負担する緊急支援事業を始めたそうです(こちら

そのPCR検査を実施することで、実際に陽性となったみかんアルバイターもいたようで、南海放送で放映されています

協会の担当者の説明によると、私が参加するボランティアは、県の緊急支援事業が始まる前に企画されていたもので、PCR検査の義務づけはなく話が進められてきたそうですが、やはりJAも慎重にならざるを得ない状況となり、今回のキャンセルの決断をしたとのことでした

農家の人は人手不足で困っていることは確かなのでしょうが、それ以上に新型コロナウイルス感染による被害の方が深刻と捉えているそうです

商品である「西宇和みかん」のブランドイメージを壊したくないという話もしてくれました

感染被害にあったみかん畑のみかんを食べたいと思う人はいないでしょう

以上のようなお話を伺い、私の直談判は現場の事情を考えないひとりよがりのものであると考えるようになりました

これで、キャンセル料を負担しようという決心がつきました

地元の方々の手助けをしたいのですが、迷惑をかけるわけにはいきません

協会の担当者の人から現地の事情を伺うことができて良かったと思います

振り返り

初めての農作業ボランティア、愛媛県への旅も幻に終わってしまいました

私の農作業ボランティアに限らず、新型コロナウイルスによって計画を余儀なく変更させられた人はたくさんいるでしょう

先の見通せない世の中にいるのだなあとつくづく思います

<前の記事 | 次の記事>