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(前回よりつづく)

「なあなあ」は多様性の実践が難しい

話し合いの場で何となく「なあなあ」で物事をすませてしまう我々日本人は、多様性であろうということが非常に難しいのではないかと思うのです

「郷に入っては郷に従え」

「長いものには巻かれろ」

というのは、自分の意見や主張や大切にしている価値観を放棄する態度です

このことは、こちらの記事でお話しした通り、日本人は幸せの定義を持っていないことに通じます

自分の大切にしているものを持っていない人は、他人の持っている大切な物と衝突する機会が少ないため、衝突した際の交渉といった議論に慣れることができないということになります

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多様性とは、さまざまな価値観を受け入れるプロセスの中で、お互いに異なる価値観を深く理解し合い、譲れないところ、譲れるところを明らかにしていく作業が伴います

そして譲れないところがあったとしても、一緒にいられる社会を作ることが多様性なのです

しかし、日本人にはこのプロセスに慣れていないのです

「なあなあ」ですますことに慣れている日本人にとって、多様性はものすごく面倒くさい作業が求められるものなのです

企業の中でもダイバーシティという名の風土改革の施策を打つことがあります

対話会を開いて社員同士の情報交換を行ったり、働きやすい環境作りについて話し合ったりする活動です

「なおなあ」という日本人の本質を捉えずに対話会を開いても、「浅くさっぱり」とか「争いは極力避ける」という状況に陥り、期待通りの多様性を育むことができません

まずは「自分らしく」であろう

多様性を企業の中で育てたいのでしたら、社員が「なあなあ」で済ませずに自分の意見や主張ができるように、「自分の大切にしているものは何であるか」ということを自覚させることが大切です

そのための施策を打ち、自分が大切にする価値観に従って振る舞っている状態を作るようにします

「自分らしく」あることを奨励するのです

自分らしくできるようになると、「自分とは違うものをもつ他人がいる」ということに気づき、そういう人たちと衝突したときに、交渉するといった、本当の意味での価値観を受け入れることに繋がります

「なあなあ」で済ませて、「まっ、いいか」で衝突を避けるような態度は、本物の多様性ではありません

お互いに異なる価値観を深く理解し合い、譲れないところ、譲れるところを明らかにできることが、本当の意味での多様性を獲得することなのです

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