昨日は、リンダ・グラットンの「ライフ・シフト」で紹介されていた変身資産について紹介しました

変身資産には、①自分についての知識、②多様性に富んだネットワーク、③新しい経験に対して開かれた姿勢、の3つが必要であることをお話ししました

昨日は②についてお話ししましたが、今日は残りの二つについて取り上げます

自分についての知識

大きく自分を変えるには、一歩下がって内省し、その結果について考察することが必要だと思います

走っているマラソン選手が自分のフォームが見られないのと同じで、それを見ることができなければ、良いフォームに変えることはできません

走っている自分のビデオを見るのと同じように、自分自身の生きてきた姿を振り返ります

その上で、未来にどのような人間になるのかあり得る自己像への理解を持ちます

自分の知識を持つと、変化しながらも一貫性と継続性のある自分らしさを保つことができます

これは①自分についての知識です

新しい経験に対して開かれた姿勢

せっかく変わることのできる機会があるのに、考えすぎてその機会を逃してしまうことがあります

考えることで変化を起こすのではなく、行動することによって変化に到達するのが、③新しい経験に対して開かれた姿勢です

身口意という仏教の言葉があります

これは「人間の行為すべてを,身体のはたらきである身,言語活動である口,精神作用である意に分類したもの。」(大辞林より)です

これは3種類の行為があることを言っているだけでなく、順序も重要だそうです

人は、意→口→身となりがちで、その結果身体が動かないこと多い

例えば、会社の事務所の廊下を歩いているときに、ゴミが落ちていたとします

皆さんは、どうするでしょうか?

「誰だよ、こんな所にゴミを落としたのは」
「何で俺が拾わないと行けないの?」
「掃除の業者が片付けるだろう」

と考えてしまうのではないでしょうか

目で見て「ゴミがある」ととして認知したのに、上のようなことをで発し(実際は声に出さないでしょうが)、を動かさないこととなるのです

こうならない心を鍛えるために、お坊さんたちは朝早く起きて寺の掃除から始め、身→口→意となるよう修行をするのだそうです

「おまえの考え(意)なんか関係ねぇ」と言わんばかりに、まず身体(身)を動かすことによって、考え(意)を変えるのですね

話しが脱線しましたが、考えることから始めるのではなく、行動することによって変化をもたらすのが、③新しい経験に対して開かれた姿勢です