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前回までは組織風土の現状把握の方法として社員意識調査についてお話ししました

ここからは別の方法として個別面談についてお話しします

個別面談の対象者は一般社員と幹部の2つがありますが、ここでは一般社員についてお話しします

個別面談の方法

一般社員への面談は幹部によって行います

人事総務関連のスタッフといった風土改革の実務者による面談も考えられますが、幹部による面談には以下のメリットがあります

  • 風土改革の本気度が一般社員に伝わる
  • 直属上司には言えない社員の声を聞ける

一般社員にとって幹部は普段会話のすることのない相手です

その幹部が自ら面談の相手になることで、風土改革の本気度が社員に伝わります

特に幹部は組織運営の権限を持っているため、社員が持っている問題の解決に期待をよせる事ができます

また利害関係者である直属上司には言えないことを社員が持っている場合、幹部であれば話すことができるかもしれません

社員がコンプライアンスに関わる課題を抱えており、そのことを幹部が把握することで、問題が大きくなる前に早期解決につなげることができるチャンスもあります

そのためにも、社員が安心して話せるような雰囲気づくりのできる能力を身につけておく必要があります

幹部は高圧的な態度を取ることなく、傾聴技法を身につけ、社員に耳をかたむけるように面談しましょう

なお、幹部と言っても社長や事業部長が面談者になることは非現実的であるため、それに準ずる幹部複数名で分担しながら面談を行います

社員への個別面談の目的

個別面談の目的は、以下の2つがあります

  • 社員意識調査で得られた結果の裏付け調査
  • 現場で埋没している問題の発見

社員意識調査だけではわかりにくい、あるいは二次調査をするといった組織風土の現状把握には、現場の生の声を聞くことが一番です

社員意識調査は匿名のため回答内容から面談対象者をピックアップすることはできませんが、例えば20代社員の生の声を聞くといった追加調査は可能でしょう

面談した社員からの声を公にする場合は、本人の許諾を受けるなどの配慮をした上で、得た情報の活用を行います

組織風土が原因で組織が経営課題を抱えている場合があります

周囲とのコミュニケーションが少なく、社員が孤立しており、コンプライアンス上の課題が中々上層部に伝わらず、もぐらたたきのような状態になっている場合です

このような場合は、面談の対象者は組織の全員となります

面談者は傾聴の心構えで、親身になって面談することが必要となります

次回は、幹部に対する個別面談についてお話しします(つづく)

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