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前回にひきつづき、産業・組織の心理学の知識が組織風土改革に必要な理由についてご説明します
個人と組織の関係(つづき)
この個人と組織の関係に働くキーワードには以下のものがあります
ベクトル
個人と組織の間にWin-Winの関係ができるためには、個人目標と組織目標の間に適合・調和の関係ができることが重要です
これは組織の中でベクトルが一致している状態です
このような状態を社員の目線から見ると、自分のやりたいことと会社が必要としていることが一致しており自ずと遣り甲斐が生まれます
そのような社員の多い組織は活気があります
社員たちが一丸となって「最高の結果を残したい」という気持ちになれますし、「もっと自分にできることはないだろうか?」と誰もが考え、自分の持てる力を最大限に発揮しようとするからです
このベクトルを一致させるにはリーダー、マネージャによる社員への働きかけが必要となるため、組織には風土改革活動の一環としてのマネジメント教育が必要となるでしょう
完全に一致させることは難しいかもしれませんが、そこに向けて、社員とマネージャが話し合うことに意味があります
社員は日頃から自分の人生の目標とか使命を考えることはないでしょう
しかし、「自分がどんな人生を送りたいか」、「自分はどんな人間になりたいか」と考えることは自分の人生の時間を無為に過ごさないようにするために必要です
歳を取れば取るほど、取れる選択肢が限られきますし、他人がその人の人生の責任を負うことは出来ません
マネージャにしてみると、社員の人生にまで立ち入ることは勇気のいることかもしれませんが、社員が仕事しているときもしていないときも最高の自分でいられるようにマネジメントしてあげることはマネージャ冥利に尽きることになるでしょう
このようにベクトルを意識していることが組織風土を変えていくために必要となります