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前回にひきつづき、コミュニケーション理論の知識が組織風土改革に必要な理由についてご説明します

対話

仕事には意思決定がつきものですので、職場ではそのための会議を行います

ある議題について出席した人たちが討論し、1つの結論に向けて同意を求めていく作業がおこなわれます

対話はこのような話し合いとは異なります

その違いを下表で示します

討論(ディベート)対話(ダイアログ)
「決定」が目的「意味の共有」が目的
1つの解決を求めるために話し合う物事の意味を発見するために話し合う
1つの意味に同意を得る多くの人々の間で意味を共有する
収束型の会話拡散型の会話
主張する、説得することを重視探究と開示によって学ぶことを重視
問題を部分的に分割する部分を見て全体を理解する
部分間の違いを見る部分同士のつながりを見る
仮説を正当化し、防衛する仮説を提示し、探究する
(出典)「U理論の基本と実践がよ〜く分かる本」中土井 僚 (著)

この表の左列の「討論」が会議で使われる会話で、対話は右列で使われる会話を示しています

討論と対話の違いは目的にあります

討論は決定をするために行いますが、対話は意味を共有するために行います

討論はHow-to型の会話であり、対話はWhy型の会話というとわかりやすいかもしれません

私が考案した組織風土再生レベルのレベル0「孤立した職場」レベル1「冷え切った職場」にある職場では、硬直している組織風土を改善するために対話が用いられます

対話を行うことで、孤立した職場では職場の問題点が上がるようになり、冷え切った職場では自分たちの仕事に意味を見出し、情熱をもって仕事に取り組むようになります

職場に積極的に対話を取り込むには、傾聴サロン哲学カフェが使われます

傾聴サロンでは「何を言っても良いんだ」という心理的に安全な場を提供し、周りの人による共感的な聞く姿勢が、話し手の内面的に築かれていた認識の枠組みに変化を与え、内省を促します

哲学カフェでは「問いかけ」や「問い直し」によって、物事の本質を探求する場を提供します

組織風土改革には、これまでの枠組みを崩し、新たな枠組みを全員で共有することが求められます

このように硬直した組織風土を変えていくためには対話の知識が必要となります

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