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これまでは、産業・組織の心理学の知識の中でも、個人と組織の関係に関わるものについてお話ししてきました
ここでは新たな観点としてシステムズ・アプローチに関する知識を挙げ、その知識が組織風土改革に必要な理由についてご説明します
システムズ・アプローチ
社員への対処を行っても効果が出ないときは、「社員の困った問題」といった「局所的な問題」とするのではなく、「職場全体の問題」として捉えるといったマクロな視点で解決に取り組む方法がシステムズ・アプローチです
職場はそこに所属する社員一人ひとりを要素とした職場システムとして考えることができます
職場システムの中では、要素となる社員が同じ行為を繰り返し、全体としてある目的を達成するように働きます
職場システムには階層性があり、上位には会社、業界、国家のような社会システムが、下位には社員といった個人システムが存在します
職場システムは、上位と下位の階層間で様々な情報を交換するので、相互影響関係の中に生きている開放システムとして捉えられます
システムズ・アプローチでは、対象となるシステムの中で起きた問題の原因・症状に関する理論は、円環的因果律として捉えます
社員の変化は職場システム全体の変化をもたらし、逆に職場システム全体の変化は個人の変化をもたらすと考えます
よって、職場システムが悪い変化を起こせば、個人システムにも悪い影響を与えると考えます
そう考えれば、社員の「困った問題」は社員の行動だけに着目するのではなく、上司と社員の間や社員同士がお互いに作用し合い、影響を及ぼしあうという相互作用に焦点を当てて、社員の課題を解決していきます
そして社員がよりよく働けるような職場システムに変えるような働きかけを行います
このように個人と組織の関係で職場の問題に切り込んでいくための知識を持っていることが組織風土を変えていくために必要となります